マンチェスター・シティ財政違反を徹底解説|130件の疑惑・FFP違反・最新判決情報【2026年2月更新】

シティ 財政違反

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2023年2月6日、プレミアリーグが声明を発表しました。内容をざっくり言うと「マンチェスター・シティに115件以上の財務規則違反の疑いがある」というもの。

サッカー界を揺るがすこの大スキャンダル。「シティが何をやらかしたの?」「FFP違反って何?」「判決はどうなるの?」という疑問を全部まとめました!

目次

マンチェスター・シティ財政違反とは?事件の概要

2023年2月6日、プレミアリーグはマンチェスター・シティに対して115件以上の財務規則違反の疑いがあると正式発表しました。2009-10シーズンから2017-18シーズンにかけての長期にわたる違反が疑われており、サッカー史上最大級の財政スキャンダルのひとつとして注目されています。

違反の内訳はこんな感じです。

  • 財務状況の報告に過ちがあった:51件(09/10〜17/18シーズンの9年間)
  • 監督・選手への報酬報告に過ちがあった(09/10〜15/16シーズンの7年間)
  • UEFAのFFP(ファイナンシャル・フェアプレー)違反(13/14〜17/18シーズン)
  • プレミアリーグの利益規定違反(15/16〜17/18シーズン)
  • プレミアリーグの調査への協力拒否(18/19〜22/23シーズン)

特に問題なのが「財務状況の虚偽報告」と「報酬の虚偽報告」です。これが証明されると、芋づる式にFFP違反や利益規定違反、調査への非協力も確定してしまうため、シティとしては絶対に否定しなければならないポイントです。

マンチェスターシティはどんなクラブか

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2010-11シーズン以降、毎シーズンプレミアリーグのトップ4入りを果たしているマンチェスター・シティ。今やすっかり強豪クラブですが、2008年にUAEの投資グループ「アブダビ・ユナイテッド・グループ」に買収されるまでは、中堅〜下位クラブという位置付けでした。

クラブの創設は1880年。1894年からマンチェスター・シティとして活動しており、120年以上の歴史を持つクラブです。ただ、プレミアリーグ創設メンバー(1992年)にはなったものの、1996年には2部に降格、1997年にはなんと3部まで降格するという暗黒時代も経験しています(泣)。

ちなみに豆知識ですが、著名なシティファンとしてはOasisのギャラガー兄弟が有名。インタビューで「嫌いなもの」を聞かれると必ずマンチェスターユナイテッドと答えるほどの筋金入りで、資金難のときはクラブへの援助もしていたとか(笑)。シティ側もユニフォームモデルを務めさせたり、ハーフタイムにOasisの曲を流したりと、ちゃんと恩返ししているのがほっこりします。

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そんなシティが大きく変わったのが2008年の「アブダビ・ユナイテッド・グループ」による買収です。新オーナーのシェイク・マンスールさんの推定純資産は200億ドル(約2兆3000億円)。正直、もはや意味がわからないレベルのお金持ちです(笑)。

マンスール率いるアブダビグループは初年度からクラブに力(=お金)を注ぎ込み、ビッグクラブへの道を爆走します。

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圧倒的な資金力で選手を獲得しまくった結果、2011年にはプレミアリーグ優勝2023年にはチャンピオンズリーグ優勝も達成し、名実ともにビッグクラブへと駆け上がりました。ロビーニョをレアル・マドリーから引き抜いたときは、サッカーファン全員が「え、マジで?」となったはずです(笑)。

というわけで、この「圧倒的資金力」を背景にした補強姿勢に対して、プレミアリーグが「ちょっと待て!」とメスを入れたのが今回の件です。

FFP(ファイナンシャル・フェアプレー)とは何か

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ヨーロッパのクラブに慢性的な赤字体質が蔓延したことを受け、UEFA(欧州サッカー連盟)が導入したのがFFP(ファイナンシャル・フェアプレー)です。2011-12シーズンから正式スタートしました。

なぜこういうルールが必要になったかというと、「他のクラブが使うなら自分たちも使わないといけない→降格したら収入が激減する→だから無理してでも補強する」という負のスパイラルがあったからです。バルセロナが無茶な補強でメッシを手放す羽目になったのも、プレミアリーグでレスター(2002年)、リーズ(2007年)、サウサンプトン(2009年)が倒産したのも、みんなこの流れが絡んでいます(泣)。

FFPでは、クラブが毎年発表する決算報告書をもとに収支チェックが行われます。審査対象となる主な項目は以下のとおりです。

【収入】

  • 入場料
  • TV放映権
  • 広告・スポンサー料
  • マーケティング収入
  • 選手の売却益

【支出】

  • 人件費
  • 営業費用
  • 選手獲得費用
  • 借入金の返済

なお、スタジアムやトレーニング施設への長期投資は支出に含まれず、選手の移籍金は分割払いにするとその年の支払い分だけが支出に計上されます。このあたりに抜け道もあるのですが、基本的には「クラブ運営にかかる費用はクラブ自身の収入でまかなう」というのがFFPの大原則です。

この規定を守るため、各クラブはスポンサー収入を増やすことに必死で、最近ビッグクラブがやたらアジアツアーをするのもFFP対策のひとつです。お金を稼ぎにアジアにやってきているわけですね(笑)。

しかしシティは、このFFPを守るために正当な方法だけでなく、オーナー関連企業のエティハド航空から多額のスポンサー費用を架空計上して収入を水増ししたり、監督・選手への報酬を実際より少なく報告したりした疑いがかけられているわけです。

マンチェスター・シティの具体的な違反疑惑

疑惑① マンチーニ監督の報酬虚偽報告

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2009-13シーズンにシティの指揮を執り、プレミアリーグ優勝をもたらした名将・ロベルト・マンチーニ監督。実はこの方、マンチェスター・シティから145万ポンド(約2.3億円)の年俸をもらっていたとされています。

ちなみに当時(2023年2月時点)の為替で1ポンド≒160円なので2.3億円…。私がブログで2年間かけて稼いだ5,000円と比べると約46,400年分です(泣)。まあ、そこは置いておきましょう(笑)。

問題はここからで、マンチーニ監督はアブダビが保有する別クラブ「アル・ザシラ」からも175万ポンド(約2.8億円)を受け取っていたとされています。シティの会計書類に記載されているのは145万ポンドのみですが、どちらもアブダビ保有のクラブ。実態はマンチーニ監督への報酬320万ポンドをシティとアル・ザシラに分けて払っていたのでは、という疑惑です。

疑惑② スポンサーボーナスの架空計上

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マンチーニ監督解任のきっかけとなった2013年FAカップ決勝。リーグは大不振だったにもかかわらずカップ戦は快進撃を続けていたシティですが、格下のウィガンにまさかの敗戦(泣)。

この年のシティは990万ポンドの赤字になる見込みで、優勝ボーナスで赤字を補填するつもりだったとか。ところが現実は敗戦。焦ったシティ上層部が「優勝したことにしてスポンサーボーナスを発生させよう」と画策していた内部メールの存在が報告されています。さらに、マンチーニ監督解任にかかる違約金1000万ポンドもスポンサーから支払わせようとしていたメールも残っているとのこと。

繰り返しになりますが、FFPの大原則は「選手・監督への報酬などクラブ運営コストはクラブの収入でまかなう」こと。スタジアムや施設への投資にオーナー資金を使うのはOKですが、選手・監督の契約・解任コストにオーナーマネーを使うのはNGです。シティはこの原則を無視し、アブダビの資金力を不正に使っていた疑惑がかけられているわけです。

2020年のUEFA裁判との比較

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実は今回のプレミアリーグとの戦いの前にも、シティはUEFAと一戦交えています。2020年2月、UEFAがスポンサー収入水増しによるFFP違反を認定し、2年間のチャンピオンズリーグ出場停止処分を発表しました。

しかしシティは即刻提訴。2020年7月にスポーツ仲裁裁判所(CAS)が「UEFAの調査への非協力を理由に大会参加を禁止するのは不適切」として、UEFAの裁定を覆しました(笑)。

ただし注意点があって、これはシティが「やっていないことを証明した」のではなく、「やったとは言い切れない」から無罪になっただけです。プレミアリーグはその後もこつこつと証拠収集を続け、「証拠が揃った」として今回満を持して動き出したわけです。

今後どうなる?処罰の見通し

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シティが無罪を勝ち取れなかった場合、報道されている処罰の可能性は以下のとおりです。

  • 罰金
  • 勝ち点没収
  • タイトル剥奪
  • プレミアリーグ追放

個人的には、プレミアリーグ追放はさすがにないかなと思っています。ただ罰金だとシティには痛くも痒くもないので、勝ち点没収かタイトル剥奪がいちばん現実的な落とし所ではないでしょうか。

プレミアリーグの王者にして訴訟にも強気なシティは、起訴発表と同時にすぐさま声明を発表しています。ざっくりまとめると「びっくりはしてますが、覆しようのない証拠の提出を楽しみにしています!白黒つけられるのは嬉しいですよ!」という王者の余裕が漂う煽り声明で、全面戦争の気配しかしませんでした(笑)。

この全面戦争に備えてシティが契約した弁護士の年俸は、なんと約37億円。これ、デブライネと同額のサラリーです。本気度がよく伝わってきます(笑)。

もしシティが有罪になった場合、他のプレミアリーグのビッグクラブにも飛び火する可能性が高いので、引き続き要注目です。

【最新情報2026年2月】発表から丸3年、まだ判決は出ていない

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2023年2月6日の発表からちょうど3年が経過した2026年2月時点でも、最終判決はまだ出ていません

ここで、2023年の発表以降の主なタイムラインをまとめてみます。

  • 2023年2月:プレミアリーグが115件の違反疑惑を正式発表。シティは即日否定声明を発表
  • 2024年9〜12月:独立委員会による審理(ヒアリング)が実施される。提出された証拠は50万件以上という膨大な規模
  • 2025年3月〜:「3月中に判決」との報道も出たが、実際には出ず
  • 2025年4月:「判決は夏以降、25-26シーズン開幕後になる可能性も」と報道
  • 2025年6月:財務違反本案件とは別に、試合運営ルール違反(キックオフ遅延など9回)で108万ポンド(約2億円)の罰金を受ける
  • 2025年9月:APT規則(関連当事者取引規則)を巡るシティとプレミアリーグの別件が和解(ただし130件の本案件とは無関係)
  • 2025年10月:インターナショナルブレイク中に審理が続くとの報道
  • 2025年12月:「年内に判決が出るかも」との楽観論も出るが、結局年越し
  • 2026年1月:Goal.comほか複数メディアが「判決まで最低1年以上必要」と報道。最初のリークから7年以上が経過したと指摘される
  • 2026年2月:発表から丸3年。依然として判決待ちの状態が続く

なお、当初115件だった違反件数は、調査が進む中で130件にまで増加していることも注目ポイントです。

シティ側は相変わらず全面否定を続けており、2026年1月にはボーンマスからセメンヨを6250万ポンド(約130億円)で補強するなど、判決を気にする素振りを一切見せずに動いています(笑)。とはいえ、「シーズン途中で有罪判決が出たら現場は大混乱では?」というのは誰しもが思うところで、そのあたりが判決の遅れに影響しているという見方もあります。

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最新情報が入り次第、随時更新していきます!

もしタイトル剥奪されたら?プレミアリーグの歴史が変わる

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もしシティが有罪確定でタイトル剥奪となった場合、プレミアリーグの優勝記録はこう変わります。

  • 11-12シーズン:マンチェスター・ユナイテッド(ファーガソン政権)
  • 13-14シーズン:リバプール(ロジャーズ政権)
  • 17-18シーズン:マンチェスター・ユナイテッド(モウリーニョ政権)
  • 18-19シーズン:リバプール(クロップ政権)
  • 20-21シーズン:マンチェスター・ユナイテッド(スールシャール政権)
  • 21-22シーズン:リバプール(クロップ政権)

ユナイテッドが復権したり、クロップが三冠を達成していたりと、けっこう歴史が変わりますね(笑)。本人たちやファンが喜べるかどうかはまた別の話ですが。

個人的にいちばんインパクトがでかいのは13-14シーズンのリバプール優勝。スリップでリーグタイトルを逃したジェラードが実は優勝していたという世界線、気にならない人いないでしょう(笑)。

「お金があるんだから使って何が悪い!」というシティの主張もわからなくはないですが、ルールに則っていないのはスポーツマンシップとしていかがなものか。ただ、サッカーファンとしてはシティには今後もヨーロッパの舞台で暴れてほしいので、お灸を据える程度の判決に落ち着いてほしいところです。

わーわー言うとりますが、お時間です。さようなら。

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