欧州スーパーリーグとは一体!?内容を徹底調査!(21年5月更新)

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はじめに

2021年4月18日に初代会長に就任したレアル・マドリードのフロレンティーノ・ペレス会長より、欧州スーパーリーグの構想が発表されました!
今のチャンピオンズリーグ(CL)と何が違うの!?というところを記事にしようとしていましたが、構想が発表されてから48時間経たない間に状況があれよあれよと変化しました・・・苦笑
自分の頭を整理するためにも、今回の「欧州スーパーリーグの乱」をまとめてみましたので、参考にしてください!(2021年5月時点)

欧州スーパーリーグの背景(表向き)

レアル・マドリード、バルセロナ、アトレティコ・マドリー、アーセナル、チェルシー、リヴァプール、マンチェスター・シティ、マンチェスター・ユナイテッド、トッテナム・ホットスパー、インテル、ミラン、ユヴェントスの12クラブと、適当なビッククラブを3クラブ追加して創設15クラブとし、前シーズンの成績に応じて5クラブが予選を経て参加し、計20のビッククラブだけでリーグ戦したら面白くない!?というのが発足の表向きの理由です。

初代会長のペレス会長は欧州スーパーリーグについて以下のようにコメントしています。

「サッカーは進化する必要がある。ネットワークが私たちの振る舞いを変えたように、サッカーも現代に合わせて適応する必要がある。サッカーへの関心は失われているのだ。若い人たちがサッカーに興味を持たなくなっているが、それはなぜか?質の低いゲームがたくさんあり、興味を持てず、他のプラットフォームで気を紛らわせているからだ」

(現在のCLには)質の悪い試合が存在する。『バルセロナ対マンチェスター』は、CLの『マンチェスター対格下のチーム』よりも面白い。全世界が何を求めているのか? 我々には世界中にファンがいる。それがお金になるのであって、他の大会ではお金を生み出せない。そして、そのお金は皆のものとなる。これはピラミッド型のシステムであり、1番上のクラブがお金を持っていれば…(下のクラブにも再配分される)。だがお金が生まれなければ、その構造も存在しない」

まぁまとめると現在のCLは世界のファンを満足させれていないので、もっと面白い大会をしようぜ!?というのがペレス会長が言いたいことです。ちなみにペレス会長は2009年ぐらいから欧州スーパーリーグの必要性を訴えており、ペレス会長の虎の子というわけです。

実際に欧州サッカー連盟(UEFA)が主催しているCLやヨーロッパリーグ(EL)の視聴率は年々低下しており、UEFAのブランディングやマーケティングに参加しているビッククラブは不満をもっていました。そして追い討ちをかけるように、2024年からCLは「スイス方式」と呼ばれる、端的にいうと参加チームを増やして試合数を増やそう!という開催方式に変更が予定されています。ただでさえ、近年は試合数が多くて困っていたビッククラブにとって、試合数が増える割りに、賞金が爆発的に増えるわけではないこの「スイス方式」は面白くない提案でした。

このような中での「欧州スーパーリーグ」という新しい提案は、CLよりも現状を打破できるかも?とビッククラブに刺さったのではないかなと思います。

「ビッククラブ同士だけで行われる最強のリーグ」という響きだけを見ると、ワクワク、ドキドキする素晴らしい提案だと思いますよね?
さすがロナウド、フィーゴ、ジダン、ベッカムなど買い集め、銀河系軍団とよばれるチームを作り上げたペレス会長!!って思ってしまいますが、この欧州スーパーリーグはファンのために!というよりかは、ビッククラブのために!という裏向きの理由の方が大きいという点がこの後の混沌へとつながっていきます・・・。

欧州スーパーリーグの背景(裏向き)

レアル・マドリード:117o億円
バルセロナ:1300億円

この金額がなんの金額かわかりますか?
この金額はそれぞれのクラブの借金の総額となります・・・汗。最初に参加を表明していた12クラブは、超ビッククラブなのですが、借金クラブでもあります。泣
近年高騰している人件費はバカにならず、バルセロナは売上高の68%、レアル・マドリードはちょっとマシだけど52%と超高水準です。その他のクラブも、程度はあれど似たり寄ったりの状況で、そこに追い討ちをかけているコロナ禍での収入減・・・。

今後もビッククラブがビッククラブらしい経営していくためには、お金が必要となってくるのですが、上記のような状況でお金がない・・・。
そんな中でCLはビッククラブにとって貴重な収入源となっています。CLの賞金総額は2400億円という超ビックマネーが動いているのですが、CLにはビッククラブにとって問題点があります。それは、参加できるかが不明確な点です。CLの出場権の有無だけで数百億という金額が変化してしまうのです。
経営側とすると、CLに出れるか出れないかだけで予算が数百億円変化するというのは不安しかないですよね?(笑)

そんなビッククラブのお金の心配を吹き飛ばすナイスアイデア?が欧州スーパーリーグというわけです。賞金総額は1兆2000億円とCLの約5倍!!参加するだけで参加クラブで4500億円をまず山分けするよ!と欧州スーパーリーグは提案しています。
必ず参加できて、安定的にお金が入ってくるリーグするけど参加する?って聞かれたら飛びつきたくなりますよね?(笑)これが裏の理由です。

欧州スーパーリーグが批判される理由

ファンへのより魅力的な試合の提供とお金の背景もあり、欧州スーパーリーグは4月18日に発表されたわけですが、このペレスの乱により、ヨーロッパは荒れに荒れまくります。なぜ荒れるのか?と言いますと、欧州スーパーリーグは「創設15クラブは降格しないし、入れ替わりもない。」という点です。
入れ替えがないということは、クラブ側からするとゲーム性に欠けるし、ビッククラブのドル箱でしかないじゃないか!?他の中小クラブの目標となり得ないリーグに公平性はあるのか!?というのが批判される理由であり、要はファンのためではなく、クラブのためのリーグに過ぎないと批判されているわけです。

4月18日に発表されてから、批判の声明が次々と出てきました。政府、王族、レジェンド選手、現役選手がメディアを通じて発表しています。政府や王族が絡んでくるあたり、ヨーロッパの文化にサッカーがどれだけ浸透しているかがわかりますね(笑)

ボリス・ジョンソン(イギリス首相)
「我が国のファンとフットボールにとって、この取組が良いとは思えない。各フットボール連盟と連携し、全力で阻止するつもりだ。」

ウィリアム王子(FA総裁)
「全てのフットボールコミニティーを守る。トップレベルから生え抜きまで、そして競争と平等性の価値を。愛するゲームがリスクに侵されているファンの不安に共感する。」

ギャリー・ネビル(マンチェスター・ユナイテッド OB)
「フットボールの近代化に反対しているわけではないが、コロナ禍でこの提案を持ち出すのは信じられないようなスキャンダルだ。ユナイテッドを始め、(プレミアリーグで)署名したビッグ6(マンチェスターU、マンチェスターC、アーセナル、リヴァプール、チェルシー、トッテナム)は恥を知るべきだ」

ジェイミー・キャラガー(リヴァプール OB)
「リヴァプールの元選手として、自分のクラブの評判がそういった危機感を取り除くことを望み、成功のために戦う必要のない文化を作り出すオーナーグループの傲慢な考えに傷つけられることに嫌気が差す。(スーパーリーグ構想は)私が考える、特に自分の街において、フットボールが体現するすべての正反対だ」

このほかにも現役の選手や監督、そしてサポータークラブなどから続々と欧州スーパーリーグ参加に対する批判コメントが続出しました。
そしてUEFAは以下のような声明を発表し、ヨーロッパを舞台としたチキンレースが開催されました。
「我々とFIFA(国際フットボール連盟)、連盟すべてのメンバーは、その厚かましいプロジェクト、かつてないほど団結が必要なときに少数のクラブの利益を基礎としたプロジェクトを止めるために一枚岩であり続けることを表明する

フットボールは開かれた大会、スポーツの価値を基礎としている。そのほかの形にはなり得ない。FIFAと六つの連盟はすでに、当該のクラブが国内、欧州、世界レベルの大会に参加できなくなること、彼らの選手が代表チームでプレーできなくなることを知らせている

我々はそのプロジェクトへの参加を拒否したほかの国々のクラブ、とりわけフランスとドイツのクラブに感謝をしている」

要は欧州スーパーリーグに参加すると、そのクラブのチャンピオンズリーグ出場権と、クラブに所属している選手はワールドカップに出させないよ?という脅しをかけたわけですね。そして最初から欧州スーパーリーグ参加を拒否してくれたバイエルン、ドルトムント、パリサンジェルマン、君たちサンキュー!って言うてるわけです.

こうなってくると、安定したお金かチャンピオンズリーグやワールドカップのタイトルどっちをとるか?という話になってきますね。当然ファンが求めるのはお金ではなく、タイトルなわけですから後者を支持するコメントが多く出てくるわけです。経営的においしい欧州スーパーリーグですが、クラブはファンあってのクラブであり、経営者もファンの声を全無視することはできません・・・。ここから創設12クラブの辞退祭りが開催されます。(笑)

欧州スーパーリーグの辞退劇

まず、 最初にチキンレースから脱落したのはプレミア勢。4月20日にマンチェスター・シティが欧州スーパーリーグ辞退を表明、そこからリヴァプール、マンチェスター・ユナイテッド、トッテナム、アーセナル、チェルシーという順番で各クラブ辞退を表明しました、そして4月21日はACミラン、インテル、アトレティコ・マドリーも辞退を表明しました。どのクラブもファンの意見を受け入れたと言うのが大体の内容となっており、12クラブの内9クラブが48時間で辞退するというなんともあっけない結果となりました。ファンの大勝利といったところでしょう。

残されたレアル・マドリード、バルセロナ、ユベントスの3クラブですが、欧州スーパーリーグの副会長(だったはず)であるユベントスの会長アニェッリは21日に「これ以上プロジェクトは続けられない」とコメントしており、事実上の凍結ということになるかと思います。

大将であるペレス会長は今回の辞退劇を振り返って以下のようなコメントをしています。
「イングランドのグループには、あまり興味を示さなかったクラブがあり、それが他のクラブにも伝染する可能性があった。そのクラブは、名前を言うことはできないが、拘束力のある契約を結んだ。私は、このプロジェクトが実現しなくても、別のプロジェクトが実現すると確信している。
私は悲しいし、失望している。我々は何年もこの件に取り組んで規定、サッカー的にも経済的にもより良いものにするにはどうしたらいいかを考えてきた。」

まだ負けてはいないと言う感じですが、ペレス会長曰く、この契約には拘束力があったとのことで、法的措置をとるかどうかが今後の焦点になるかと思いますので、まだ欧州スーパーリーグの問題は続くことが予想されます。

最後に

今回の「欧州スーパーリーグの乱」はファンの勝利という結果で終わりそうです。そもそもここまで大きな問題となったのは、ビッククラブの経営に絡んでいるのがアメリカでの経営学をバックグラウンドにもつ人が多いことが原因だと思っています。(欧州スーパーリーグのスポンサーは米ウォールストリート大銀行JPモルガン!)

アメリカの野球とかアメリカンフットボールなどは降格のルールがそもそもありませんが、ビジネスとしては莫大な規模で成功しています。この理論からすると、そもそも降格なんてシステムがビジネスとしてナンセンスじゃね?という考え方があって当然で、今回の欧州スーパーリーグのルールの根幹(ビッククラブの入れ替えなし)はここにあると思っています。

一方で欧州サッカーの伝統に根付いているのは、最も経済力の弱いクラブでも勝ちさえすればトップリーグに昇格でき、財政力のあるクラブでも負ければ降格は免れないという競争でした。ジャイアントキリングというドリームがなければフットボールではない!ということでしょう。

世論的には欧州スーパーリーグは完全に悪者扱いされていますが、個人的には現状のUEFAのシステムい一石を投じたという意味ではよかったのではないか?と思っています。
結果として今のCLという大会自体は愛されていることは今回の件で再認識されたと言えるので、もっとUEFAが頑張って、単純に参加クラブ数と試合を増やすのではなく、スポンサー集めてクラブにより多くの資金を還元できるようなイベントにしていくように努力すべきでは?とも思いますね(笑)

皆さまは今回の「欧州スーパーリーグの乱」どのような立場ですか?賛成ですか?反対ですか?銀河系軍団を作り上げたペレス会長でもできないことがあるのは驚きでしたが、恨み節全開なので今後の展開から目が離せませんね!


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